第27回

2006年2月16日(木曜日)はモーリタニア

目次

国のあらましと地図
自然・世界遺産
歴史
産業・経済
文化・世界遺産
いろいろ情報−写真展

独立−1960年
国名−モーリタニア・イスラム共和国 
     Islamic Republic of Mauritania 
面積−103万平方キロメートル

人口−298万人(2003年、国連人口基金)
首都−ヌアクショット Nouakchott

住民−モール(アラブとベルベルの混血、ムーア)、トゥクロール、サラコレ、ウォロフ 

主な言語−アラビア語(ハッサニヤ語)、フランス語

宗教−イスラム教

自然

国土の3分の2はサハラ砂漠。内陸部の高原縁辺にオアシス集落があります。
南部の国境、セネガル川流域では農耕ができます。
カナリア海流が流れる大西洋沿岸は、大陸棚が広く、よい漁場となっています。

アルガン礁国立公園は、砂丘と湿地帯、小島、浅瀬といった環境に、多様な渡り鳥が越冬し、ウミガメやイルカが生息。世界自然遺産に登録されています(1989年)。

歴史

11世紀、イスラム教が浸透 8〜11世紀、南東部を中心にして、マリ、アルジェリアの一部にかけ、ガーナ王国がサハラの交易で栄えます。
11世紀、モロッコのムラービト朝の影響で、イスラム教が浸透。
13世紀、ベルベル系やアラブ系の遊牧民が入ってきます。
15世紀、ヨーロッパ人が沿岸にアラビアゴムや奴隷交易の拠点を置きます。
1904年、フランス領になります
19世紀、イギリスとフランスが植民地化で競合。
1904年、フランス領西アフリカの一部となります。
56年、フランスは地方議会から選出した行政府を設け、副首相にダッダが選ばれます(首相は、フランス人高等弁務官)。
58年、フランス共同体を構成する自治共和国の一つとなります。
1960年、独立
75年、西サハラをモロッコと分割して領有後
解放戦線との戦闘と財政悪化で、79年和平
1960年、独立。61年、憲法を制定、初代大統領にダッダが就任。
70年代初め、干ばつから社会不安が大きくなります。
74年、親フランス政策を民族化政策に転じ、フランス資本の鉄鉱会社を国有化。
75年、西サハラをモロッコと分割して領有。76年、西サハラの解放戦線(ポリサリオ)と戦闘となります。鉄鉱山の破壊などで財政が悪化。
78年、クーデターでダッダが失脚、国家再建軍事委員会が全権を掌握します。79年、ポリサリオと和平協定。

80年、全権を掌握したハイダラは、東西両陣営との友好を深めます。
84年、サハラ・アラブ民主共和国を承認。
92年から複数政党制の選挙を実施しますが
2005年、軍部が政権を掌握
84年、ハイダラ不在時に、クーデターでタヤが権力を握ります。
92年、初の複数政党制の選挙。タヤの与党が勝ち、大統領に就任(97年、2003年にも選任)。
2005年、大統領不在時に、軍部が政権を掌握。



産業・経済

農業(ソルガム、アワ、米)と牧畜(牛、羊)、漁業を基盤としています。

漁業は、大西洋沿岸地域で、タコ、イカ、エビ、タイ、ハタ、アジ、イワシなどが、沿岸漁民の小型船と、自国および外国企業のトロール船によって漁獲されています。
漁民のイムラゲンは、イルカを使ったボラ漁で知られています。これは、ボラの群れがくると、海面をたたいて魚が跳びあがったように見せ、向かってくるイルカにボラを追わせ、岸近くに張った網で獲るという方法。イルカは周囲を遊泳しながら、漁師からボラをもらいます。

内陸部のズエラト鉱山で、鉄鉱石を産出。ヌアディブ港まで、650kmの鉄道を、100両以上の列車で運ばれます。


外貨収入は水産物および鉄鉱石の輸出に依存しています。主な輸出相手国は、フランス、日本、イタリア。
輸入品は、食糧、燃料、機械類、車輌で、相手国は、フランス、アルジェリア、ベルギー。

日本への主な輸出品は、軟体動物、冷凍魚で、輸入品は、自動車、タイヤ(2004年)。
進出している企業は、2社。


主な援助国は、オランダ、ドイツ、フランス。




文化・世界遺産

サハラの交易ルートの要衝だったウワダン、シンゲッティ、ティシットとワラタの古い集落が、世界遺産に登録されています(1996年)。

ワラタで名高いアラベスク模様の家は、毎年、女性が指で描いています。



いろいろ情報

モーリタニアも入っている旅の写真展を紹介します。

○Sachiko Suzuki 「Days in West Africa」
2006年2月16日(木)〜2月28日(火) cafe NOMAD(東京都文京区根津2-19-5-101)
※2月21日(火)と22日(水)は休み。モーリタニアの写真は、壁面の展示ではなく、ファイルの中に入っています。
http://blog.livedoor.jp/suzuko77/

○Yoko Matsuo 「Nomadic winds」  
2006年3月1日(水)〜3月31日(金)  NALU cafe (東京都渋谷区神宮前4-9-2MMbild.1F)
http://freespirit.holy.jp/


主な参考資料
『アフリカを知る事典』(平凡社)
外務省ホームページ
『鉄道ジャーナル 2005年8月号』(鉄道ジャーナル社)
『小松義夫・世界のおもしろ住宅』(松下電工 汐留ミュージアム)

 ご意見・感想・情報をお寄せください。
Eメール mokuyobi@tam2.co.jp

「木曜日はアフリカ」ホームに戻る

「タムタム工房」ホームに戻る